腕・ひじ・手首の痛み(腱鞘炎・突き指)
腕・ひじの痛み
野球ひじ
関節への強度のねじり、筋力のアンバランス、誤った投球フォームなどにより発症します。
内側々副靭帯、腕とう関節、前腕屈筋群にストレスがかかり、ひじに痛みが発生します。
野球ひじ治療の専門施術で早期に痛みを除去した後、症状に合わせたトレーニングプログラムをもとに復帰していきます。
重要なのは正しい投球フォームを身につけることです。
離断性骨軟骨炎
関節の運動によって剪断力が働くと、靱帯や骨に痛みを生じます。
また離断されて関節遊離体(ネズミ)になり、関節の変形、運動障害を起こすことがあます。
13~17歳で少年によくみられます。野球ひじとも呼ばれます。
ほかにも膝関節に多く、股関節、足関節にも発生します。
第一に固定です。あわせて電療とアイシングも行います。
症状が落ち着いてきたら超音波療法も効果的です。
ひじ部管症候群
ひじの内側で神経(尺骨神経)が圧迫されたり牽引されることで、痛み・しびれなどを起こします。
指先にしびれが出現することもあります。
マイクロカレント療法で神経の流れを改善して、しびれを落ち着かせ、AKA調節で圧迫を取り除きます。
ひじ関節側副靭帯損傷
側副靭帯は、関節の側方への動揺性を制御している組織です。
スポーツ、転落などで手をついて、ひじに外力が加わった時に損傷します。
痛みが強度に出現する際は、固定します。
その後、徐々に関節調整やロシアンEMSで動かす練習を始めます。
ひじ内障(肘関節脱臼)
2~4歳くらいの幼児に多く、手を急に引っ張ったり、ひねったりした時に起こり、突然痛がって泣き出します。
痛いほうの腕は下がったままになり、まったく手を使ったり動かしたりしません。
外見上、腫れや変形はなく、痛みの部位ははっきりしません。
腕を上げる動作をいやがり、ちょっとでも手を上げさせると痛がって泣きます。
ひじ関節を弛緩させながら、骨を元の位置に整復し、再脱臼しないように固定します。
その後、痛みなく笑顔になります。
上腕二頭筋長頭腱鞘炎
上腕二頭筋の過剰収縮・伸張による腱と溝との摩擦が原因です。
肩関節の前方に痛みが出現するとともに、上腕の外旋時に痛みが増強します。
上腕二頭筋は肩関節の安定性を担うため、日常生活指導が重要になります。
上腕二頭筋の筋緊張を整え、肩関節周囲筋の筋再教育や肩甲骨周囲筋の安定性向上を目的としたPNF運動療法を行います。
上腕骨外側上顆炎 テニスひじ
ラケットでボールを打つ、タオルを絞る、とおいったひじをひねる動作をすると、筋腱に損傷が起こり痛みが発生します。
悪化すると腕から手首の広範囲の痛み、握力の低下、しびれなども起こします。
スポーツマッサージにより筋緊張緩和、AKA療法による運動制限の改善を行います。
手首の痛み
手根管症候群
「手根管症候群」とは、手のひらの付け根にある手根管の中で正中神経が圧迫されて、痛みやしびれが生じる症状です。
40〜50歳代の女性に多い障害です。
超音波の振動を用いて、手根管の圧迫を中から筋肉などの軟部組織をゆるませ、神経の流れを改善します。
再発を防ぐには神経ストレッチが有効です。
ガングリオン
手首に負担がかかり、関節周辺がボコッとふくらみ、痛み・腫れを起こすことがあります。
「ガングリオン」とも言われるふくらみの中味は、脂肪や水分が固まったゼリー状のものです。
超音波により内部から炎症を取り除き、関節モビライゼーションにより膨らみや、痛みを治します。
腱鞘炎(手関節)
「腱鞘炎」は腱を包む腱鞘が炎症して間にできた痛みのことを言います。
腱鞘が腫れて腱がなめらかに腱鞘を通れなくなり、炎症を起こすのです。
手はなかなか安静にできない部位です。
短時間で炎症を取り除き、動きを和らげる立体超音波がとても有効です。
手関節TFCC損傷
「TFCC」(三角線維軟骨複合体)は、手関節小指側にあり、手関節を安定させるクッションのような役割を果たしています。
TFCCは手関節をひねることにより損傷します。
AKA調整で細かい関節可動を回復させ、超音波でクッションの柔軟性を取り戻し早期回復させます。
手関節捻挫
手関節捻挫の主な原因は以下のとおりです。
- 転倒により手を突いて痛めるケース・・・橈骨手根間関節や手根中央関節を損傷することが多いようです。
- 手関節に打撃や衝撃を受けるスポーツや作業により痛めるケース・・・伸筋腱や下橈尺関節を痛めやすいです。
- 手関節を強く捻って痛めるケース・・・荷物などを持ち上げる際に、手首が重さに負けて三角線維複合体を損傷しやすいです 。
甘く考えて固定をおろそかにするケースがよく見受けられますが、手根骨不安定症などの後遺症に至る場合も多くあります。
しっかりと固定(3週間前後)することが重要です。
指の痛み
ばね指(弾発指)
40~50歳代の女性に多い症状です。
物をつかんだり握ったりした際に腱が炎症を起こします。
指の痛みや、指が曲がったまま伸びなくなる、しびれ、腫れ、パキッと音が鳴る、などの症状が起こります。
痛みを和らげるため、ハイボルテージ療法、引っかかりを取り除く高出力超音波療法、動きをなめらかにする腱引き療法を行います。
ド・ケルバン病
指を曲げた際に腱がこすれて、指の付け根に痛み・炎症を起こします(親指・中指・ 薬指に比較的多いです)。
指を曲げた時の引っかかり感や、曲げ伸ばしすると痛い、などの症状もあり、日常生活に支障をきたすこともよくあります。
出産後の女性の方に多く、赤ちゃんを抱きなれていないため負担がかかるようです。
腱鞘の狭窄状態を超音波で開放し、痛み、引っかかりを取り除きます。
槌指(ついし・つちゆび)、マレットフィンガー
指先にボールが当たるなどして、第1関節の骨に付着している腱が断裂したり、ときに剥離骨折を伴います。
指の変形や可動域制限をきたしたりします。
立体動態波電療で早期回復力を促し、症状に合わせてシーネやテーピング固定を行い炎症を除去していきます。
早期復帰には早期治療がオススメです。
突き指
突き指は素手でボールを扱うことが多い球技に起こりやすい症状といえます。
突き指は、甘くみられがちなケガですが、骨折や腱の断裂、循環障害を伴う可能性があるので専門施術が必要です。